陶芸窯の選び方です.jpg

【陶芸窯の主流は電気窯】

陶芸窯には、電気窯、ガス窯、灯油窯の3種類があります。ただ、最近の主流は圧倒的に電気窯です。当店でもお買い上げいただいている窯のほぼ100%が電気窯です。

だから、これから電気窯に前提に陶芸窯の選び方をお伝えします。

電気窯は、サイズでおおまかに小型、中型、大型の3種類に分類されます。通常ご購入いただいている電気窯は、小型または中型になります。

小型電気窯は2つの理由から、「小型」に分類されています。

1:炉内寸法

2:電圧が100Ⅴで使用できる。

小型電気窯日本電産シンポDMT-01家庭用電気窯.jpg

まず、炉内寸法は小型窯の場合、大きいサイズの窯でも炉内寸法は最大270×270×300mmです。大きな作品を焼成するのは難しいですが、小さい作品であれば問題ありません。実際に、小型電気窯を使用されているセミプロの作陶家の方も多数いらっしゃいます。

当店では、さらに小さい炉内寸法φ240×200mmの窯も取扱いをしています。こちらは、アクセサリー作家さんを始め、小さい作品を作陶されている方に好評です。

ただし、小さい作品でも一度に焼成できる作品数は限られてしまいます。実際に、当店店頭で確認された後、小型窯の大きいサイズの方に変更されるお客様も結構いらっしゃいます。

また、小型電気窯は酸化焼成のみ対応可能です。

 

次に、電圧ですが、小型電気窯は家庭用窯なので、100Vで使用は可能です。ただし、全負担時(1,5kw使用時)は、それなりに電気を必要とします。そこで、電圧低下防止のために、下記3点を注意されることが大切です。

 

1:なるべく主電源の近くに設置する。

2:タコ足配線など、同一のコンセントの併用はしない。

3:延長コードは使用しない。

また、電気容量が求められるエアコンを多数同時に使用する際は注意が必要です。

 

小型電気窯(家庭用電気窯)DMT-01 (小型窯のベストセラー)

小型電気窯(家庭用電気窯)DUA-01(プティ) (一番小さい小型窯)

中型電気窯は、小型電気窯に比べ、炉内容量が大幅にUPします。少し大きい作品を作陶される方や、一度にたくさん焼成される方には中型電気窯がお薦めです。

ただし、電圧200Vが必須なので、通常は電源工事が必要になります。お住まいが賃貸の場合は、まず家主の方に了解していただくことも必要になります。

当店で取扱っている中型陶芸窯は、3シリーズあります。販売数の多い順に大まかな仕様をご説明します。

中型窯で、もっとも一般的なシリーズです。個人から作陶家、陶芸教室、学校、各施設と幅広い層にお使いいただいているシリーズで、当店で販売している中型窯の80%がこのDUBシリーズになります。

このシリーズの特徴は次の3点になります。

1:上扉式(作品を上から詰める)

2:酸化焼成専用である。

3:キャスター付(アトリエ内で移動ができる)

中型電気窯日本電産シンポDUB .gif

この3番目のキャスター付きであることが意外と役立つポイントです。中型窯になるとやはり重量もそれなりになります。実際にシリーズ内で最小のDUB-05というモデルでも110kgあります。冷蔵庫なら4〜6人向けの500L級の製品と同じくらいの重さです。(サイズはそこまで大きくありません)

しかし、このキャスターがあるおかげで設置の際だけでなく、窯の使用時に壁から離したりする際や、アトリエを掃除される際も簡単に移動することが出来るようになるので役立ちます。

炉内容量は、シリーズ最小のDUB-05でもφ445×340mmもあるので、こちらを愛用されているセミプロ作陶家の方も多数いらっしゃいます。

(DUBシリーズは熱線にカンタル線を装着しています)

中型電気窯DUB-05 (DUBシリーズのベーシックモデル)

中型電気窯DUB-07 (DUB-05より炉内の高さが230mm高い仕様)

中型電気窯DUB-10 (DUBシリーズで一番大きいモデル。プロや教室に人気)

 

DUB-05とDUB-07は、炉内内径は同一(φ445)なので、縦×横は同一です。高さのみ異なります。当店では、この2機種がDUBシリーズの人気を二分しています。

DUB-10は、高さに加え、内径もφ585と一段と大きくなるので、プロの作陶家、陶芸教室、学校、施設でのご利用が主で、個人では大物を作陶される方に限定されます。

還元焼成にチャレンジしたい方が購入されるのがこのDFAシリーズです。このシリーズの特徴は次の3点になります。

 

1:横扉式(作品を前から詰める)

2:還元焼成にも対応(※オプションの還元バーナセットが必要です)

3:固定式(キャスター無)

中型電気窯日本電産シンポDFAシリーズ.jpg

還元焼成をするには「還元バーナセット」オプションで追加していただく必要があります。また『還元焼成を毎回実施することは出来ない』ことにもご注意ください。

還元焼成は、酸化焼成を4〜5回実施した後に1回が目安です。理由は、還元焼成は炉内を一時的に酸欠状態にするので熱線に重い負担がかかるからです。

固定式であることに加え、ベーシックモデルのDUB-06でも重量は300kg。とても重いので設置の際もユニック車の使用が前提になります。

そのため、設置を検討されている場所までユニック車が入れて+ユニックが使用できるスペースを確保していただく必要があります。

(DFAシリーズは熱線にカンタル線を装着しています)

 

DFA-06(DFAシリーズのベーシックモデル)

DFA-08(DFA-06よりも大きなモデル)

還元焼成にチャレンジしたい方には、このDAMシリーズもあります。特徴は次の3点になります。

 

1:上扉式(作品を上から詰める)

2:還元焼成にも対応(※オプションの還元バーナセットが必要です)

3:キャスター付(アトリエ内で移動ができる)

中型電気窯日本電産シンポDAM-05D.jpg

こちらのシリーズで個人が使用される場合の代表的なモデルDAM-05Dでは重量は145kg。キャスター付きなので、設置やアトリエ内の移動などに関しては、DUBシリーズのサイズ近いモデルとほぼ同じ使い勝手です。

還元焼成に関しては、DFAシリーズと同様、酸化焼成を4〜5回実施した後に1回が目安です。

(DAMシリーズは、パイロマックス線を装着しています)

DAM-05(DAMシリーズ内で、個人で使用する代表モデル) 

大型電気窯は、業務用の使用もしくは、各施設等、一度にたくさんの作品を焼成される場合の使用に限定されます。

もちろん大型電気窯にも様々なモデルがございます。ご購入を検討されている場合、下記からお問合せください。

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窯を比較検討されるケース.jpg

ここまでで、どのモデルがご自分のニーズにあっているか、ある程度イメージが出来てきているかと思います。

これから、実際に当店にてお求めいただいたお客様が検討された際に多いパターンをご紹介します。陶芸窯選びの際に参考にしてください。

 

1:小型電気窯DUA-01とDMT-01

 アクセサリー等、小さな作品だけを作陶する場合 → DUA-01

 小さなカップ等組み物の作陶や、ある程度の数の作品を焼成したい場合 → DMT-01

 備考:当店の場合、DUA-01とDMT-01の最終的な販売実績比は、1:9くらいです。

 

2:小型電気窯DMT-01と中型電気窯DUB-05

 この2モデルは窯自体の価格帯が近いのですが、決め手は、電源工事の可否になります。

 電源電源工事が難しい場合 → DMT-01

 電源工事が可能な場合 → DUB-05にされるケースも少なからず有り。

 

3:中型電気窯DUB-05とDUB-07

 この2モデルは、どちらも電源工事は必要。炉内の内径もφ445と同一。設置場所の占有面積も同一です。

 『違いは高さのみ』です。DUB-07の炉内容量は、DUB-05の約1,6倍です。

 カップ、比較的小ぶりな植木鉢を作陶される方 → DUB-05

 少し大きい作品も視野に入れていらっしゃる方 → DUB-07

 備考:当店の場合、DUB-05とDUB-07の最終的な販売実績比は、ほぼ1:1です。

 

この3パターンが、比較検討されることが多いケースです。

 

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